情報収集力を高める方法とコツ~上手な企画書は確かな現状分析から
2019/09/13
上手な企画書や提案書は、説得力があり、わかりやすく、魅力的なものです。お客様や上司からの評価もよく、新たな受注につながったり、社内での業務遂行がスムーズになったり、ひいては、自身の評価が高くなったりします。書き方ひとつで、大きな差がついてしまうこともあります。
では、どのようにしたら企画書を上手に作成することが出来るでしょうか。
それは、現状分析をどれだけ上手に行うか、にかかっています。現状分析を上手に行うと、そもそもの課題やニーズを明確に認識でき、その後に続く企画・提案内容の重要性・必要性を説得力あるものにします。
逆に、企画・提案内容がどれだけ魅力的でも、そもそもの課題やニーズに納得感がなければ伝わりません。
企画書作成の方法には、フレームワークを活用する等、様々な解説書・記事があります。
しかし、現状分析は重要と言いながら、その具体的な方法や考え方を解説したものは少ないです。
この記事では、あなたが現状分析を行おうとするときに、具体的な方法や考え方、気を付けるべき点などを解説していきます。
是非、上手な現状分析を行い、魅力的な企画書作りに活用していってください。
目次
現状分析では、事業や経営、会社の置かれている「現状」を分析します。
では「現状」とは何でしょうか?
一般的に、事業の置かれた「環境(状況)」を知り、分析することが「現状分析」です。
「環境」は、外部環境と内部環境に大きく分かれます。
≪外部環境≫
・世界経済・政治
米中関係の悪化、イギリスのEU離脱、紛争の勃発などは、直接的な関係がないと思われる企業にとっても、何かしらの影響を受けてしまいます。
・日本経済・政治
消費税が増税されるとどのような影響が出るでしょうか。景気が良いと言われている一方で、一般消費者の感覚では景気は悪いとも言われています。景気に関して、どのように見極めるべきでしょうか。景気以外にも、新しい政策、法律、規制等が施行されると、影響はどのように出てくるのでしょうか。
・社会の状況
外国人観光客がたくさん日本に来るようになりました。インバウンドという言葉は、聞いたことがあるのではないでしょうか。観光産業だけでなく、小売業界も「爆買い」等で関係しています。商品を製造しているメーカーにも、流通を担う企業にも、関係しています。東京オリンピックが開催され、そして終了した後は、そのような状況にどのような変化が予測されるのでしょうか。
ハラスメントや働き方等の意識が変化してきて、「今までの常識」が通じなくなっています。そのような社会では、何が起こるのでしょうか?
通信業界では5Gが話題です。劇的な変化が起こると言われています。一体、何が変わるのでしょうか?
電気機器では、照明がLEDに代わって、街灯に虫が群がらなくなりました。
医療の世界では、癌に効く薬が発明されて話題になっています。今や、癌は治る病気になってきた、ともいわれています。
このような、新しい技術・発明によって、世の中は大きく変わります。そして、新しい技術は、常に生み出され続けています。
企業を取り巻く外部環境は、上記のようなマクロ的なものだけではありません。
Aという事業を行っている企業の場合、「A事業の業界」はどのようになっているでしょうか。
業界内のライバルである競合他社の動向はどうなっているでしょうか。顧客 (BtoBなら企業、BtoCなら消費者) の考えや行動の変化はあるでしょうか。サプライヤーは、これまで通りに付き合ってくれるでしょうか。
これらも、自社を取巻く外部の環境です。
≪内部環境≫
・業績・財務状況
業績の好不調や財務状況によっては、多額の投資に積極的になれなかったりします。チャンスをつかむために必要な投資であっても、自社の置かれた環境によって許されない場合がある、という事です。
・技術・設備の保有状況
必要な技術や設備は、自社で保有しているでしょうか。もし、不足しているのであれば何らかの形で補う必要があります。そのために、時間もお金もかかるのであれば、その技術や設備を利用する計画自体、考え直す必要があるかもしれません。
・人材
業績好調で財務状況もよく、必要な技術や設備は保有している場合でも、それらを利用して活動する人材が不足している可能性もあります。現有の人材で行うことが出来るのか、新たに雇用する必要があるのか、という点は非常に大きな問題です。仕組みはあるのに動かす人がいない、というのでは「仏作って魂入れず」になってしまいます。
内部環境は、まさに自社の現在の状況です。「ヒト・モノ・カネ」の視点で分析していることが多く見られます。
自社の置かれた環境 (状況) を理解することは、現状分析にとって非常に重要です。情報も得やすいため、軽視されがちですが、しっかりと分析し、客観的に評価を行うことが大切です。
企業を取り巻く環境、企業の置かれた状況を理解するために現状分析を行いますが、具体的にはどのように行うのでしょうか?現状分析は大きく2つに分かれます。
「情報収集」と「分析」です。まずは、現状について情報を集めます。そして、集めた情報を分析します。分析は、整理し、有益な事実を読み取り、報告の為にまとめる作業となります。
≪現状分析の方法≫
① 情報収集
現状の情報を収集します
② 整理
集めた情報を整理します
③ 読み取り
整理した情報から有益な事実を読み取ります
④ まとめ
読み取った事実をわかりやすく伝えるために、まとめなおします
≪便利なフレームワーク≫
皆さんは、「PEST分析」「3C分析」「5F分析」というフレームワークをご存知でしょうか。
PESTとは、政治 (politics)、経済 (economy)、社会 (society)、技術 (technology) の4つの頭文字を取ったものです。企業を取り巻く外部環境の中でも、マクロ環境がどのような影響を与えるか、4つの視点から効率よく網羅的に分析できるフレームワークです。
3Cとは、顧客・市場 (customer)、競合 (competitor)、自社 (company) の3つの頭文字を取ったものです。企業を取り巻く外部環境を3つの視点から分析するフレームワークです。
5Fとは、ファイブフォース (5つの力) という意味です。供給企業・買い手・競合、という3つ (内的な要因) と自社の力関係、新規参入・代替品という2つの脅威 (外的な要因) の合計5つです。企業が置かれた業界、参入しようとしている業界の構造を理解するのに適したフレームワークです。
このようなフレームワークは、他にも様々なものが考案され活用されています。WEB上でもたくさん紹介されています。集めた情報を整理するとき、わかりやすく伝えるときにとても有効ですので、ぜひ、活用してみてください。
ここでは、現状分析の最初の部分、情報収集の方法について解説します。
集めた情報が不足してれば、説得力は出ません。それ以上に、現状を見誤って的外れな企画内容になってしまう可能性もあります。
では、どのように情報収集すればよいのでしょうか?
それにはまず、情報とは何か?どのような形式があるか?どのような性格を持っているか?を理解しなければなりません。
情報には、1次と2次があります。
1次データとは、実際に調査を実施して集めたデータや、研究者が自分で行った実験結果、それによる論文などになります。
2次データは、それをもとに別の人が作成・加工したデータです。
2次データだからといって全く無駄ということではなく、目的に応じて加工してあるのでむしろ利用しやすいです。しかし、民間や個人が作成した2次データの場合、目的に沿った形で加工しているので、重要な情報が抜けていたり、意図的な加工になっている場合もあります。
2次データを収集した場合、可能な限り1次データ、いわゆる「原典」に戻って確認することを心掛ける必要があります。2次データを頭から信用してしまうと、思わぬ落とし穴にはまる危険性があることを、認識しておいてください。
情報は、どのような形態で存在しているのでしょうか。
・WEB上に存在する(デジタル)
・紙媒体として存在する(アナログ)
大きく分けると、この2つしかありません。(※3つ目は下記を参考にしてください)
ですから、情報収集する場合は「WEB検索」および「新聞や書籍などの紙媒体の情報」を収集することになります。
また、紙媒体で存在する多くの情報は、WEB上にも情報があります。WEB上にある場合は、WEB上で収集した方が、業務として効率的な場合が多いです。
「人の頭の中にある」という情報があります。(デジタルでもアナログでもなく「無形」という状態です)
そこで、情報収集する際に、「詳しい人に聞く (いわゆる有識者・専門家に聞く)」という方法が出てきます。しかし、人の頭の中にある情報は、どれだけ有益であっても2次データとなることに注意が必要です。なるべく、1次データ (原典) に遡って確認することをお勧めします。
また、誰に、何を、どのタイミングで「聞く」かも重要です。
最初の段階で何もわかっていない、という状態では、やみくもに情報収集しようとしても途方に暮れてしまう可能性があります。そのようなとき、まずは詳しい人に話を聞いて全体像のイメージを掴む事は、情報収集の効率化につながります。
また、経験に裏打ちされた情報は無駄な情報が少なく、効率的に有益な情報を収集できる可能性も高いです。
情報収集ではなく「分析」になりますが、集めた情報から有益な事実を読み取るときにも、詳しい人に聞く方法は有効です。関係なさそうに見える複数の情報の連関性を発見したり、波及する影響を読み取る等、色々と有益な示唆を得られる可能性があります。
3つ目の情報の形態である「人」は、実務上有益なことが多いため、身近に詳しい人がいて簡単に聞くことが出来る場合には積極的に活用した方がよいでしょう。
“昔はWEBがなかった…”
WEBのなかった時代は、紙しかありません。
インターネットの技術が発展し、今は、誰でも簡単にWEB上で様々な情報を収集することが出来るようになりました。
現状分析の為の情報収集やリサーチも、昔は専任の担当者や調査会社のような機関が行っていましたが、今や基本的なビジネススキルとして求められてしまう時代です。
しかし、誰でも簡単にできるだけに、間違いも多く、失敗も多いと思います。
また、基本的なスキルと思われているために、情報収集の具体的な方法や注意点を解説したり、研修で教えたり、という事も行われていないことが多いようです。
この記事が、そのような状況でお困りの方の助けになるのであれば、嬉しいです。
では、誰が情報を発信しているのでしょうか?
SNSが普及している現代では個人も発信者となっていますが、事業を遂行する中で、ビジネスとして情報収集する場合には、やはり信頼性の高い発信者 (情報源) からの情報を収集していきます。
① | 官公庁、政府、教育機関など | 公的統計の他にも、官報や登記情報、研究論文などがあります。 情報源としての信頼性は非常に高いです。 |
② | マスコミ系 | 新聞、雑誌、テレビなどの他、出版されている書籍などもあります。 信頼性は一般的に高いと言われていますが、中には信頼できない媒体も含まれているので、注意が必要です。 |
③ | 調査会社、シンクタンク系 | 企業調査なら帝国データバンク・東京商工リサーチ、市場調査なら矢野経済研究所や富士経済、マーケティング調査ならインテージやマクロミルといった調査会社やシンクタンク、それぞれ調査レポートを発表していたり、販売していたりします。 テーマが適合する場合には有益な情報となります。 また、信頼性は一般的に高いと考えて差し支えありません。 |
④ | その他 | 業界団体や、個々の企業が発表している情報です。 代表的なものは、業界団体が発行している機関誌やレポート、企業からはIR情報として発表されているものなどです。 宣伝・広告目的の情報が混在するため、注意が必要です。 |
ここでは、どのように情報を集めるのか、という具体的な方法について解説します。
皆さんは、WEB検索する場合、どのようにしますか?
まずは、Googleのようなポータルサイトに行き、検索することが多いのではないでしょうか。
紙媒体であれば、図書館に行くのが代表的です。
つまり、情報が集まっている場所、集められている場所に行き、検索などの方法で必要な情報を抽出して収集します。
≪WEB上の代表的なサイト≫
Google、Yahoo! | 一般的なポータルサイト | 無料で利用可能。 まずはここから、というサイトです。 |
e-stat、総務省統計局 | 公的統計などのポータルサイト | 無料で利用可能。 公的統計や、官公庁発表の情報検索に便利です。 |
j-PlatPat | 特許情報のプラットフォーム | 無料で利用可能。 特許関連の情報を検索、閲覧できます。 |
日経テレコン、G-Search、等のサービス | 新聞・雑誌記事の提供サービス | 利用は有料です。 過去の新聞記事や雑誌記事など、また、付随する様々な情報を検索、入手することが可能です。 |
マーケティングデータバンク、等のサービス | マーケティング関連の情報を集めたサイト | 利用は有料です。 マーケティングデータバンクのように、あるテーマに沿って情報を集めて提供しているサービスは他にもあります。 |
EDINET | 有価証券報告書のプラットフォーム | 無料で利用可能。 各社の有価証券報告書が閲覧できます。 |
調査会社等のHP | 自社サイト上で、自社で行った調査結果を発表 | 自主レポートであれば無料の場合が多いが、調査結果を商品として販売している場合は有料。 各企業により得意分野が異なるので、目的に応じて使い分ける。 |
各企業のHP | IR情報ページにて、各種情報を発信 | 無料で利用可能。 IR情報の他にも、基本的な会社情報が掲載されていることが多い。 |
WEB上には、一般的なポータルサイト以外にも、便利なサービスが様々に提供されています。
例えば、日経テレコンは、過去の新聞雑誌記事が集められており検索出来るサイトです。
とても効率的に過去の記事情報を収集できますが、有料ですので、上手に使い分けることが必要です。
≪紙媒体の情報を収集する場所≫
国会図書館 | 紙媒体におけるGoogleです。 なんでもあります! |
無料で利用可能ですが、複写などは有料です。 |
公立図書館 | 一番身近な場所です。 | 無料で利用可能です。 便利な場所を選んで利用できますが、目当てのものが所蔵されているかどうか、事前に確認することをお勧めします。 |
私的な図書館(企業が運営しているビジネスライブラリー等) | テーマが限定されていて効率的に探すことが出来たり、そこにしかない資料がある、など便利です。 | 有料の場合があります。 目的に合わせて使い分けることが重要です。 |
書店 | 雑誌・書籍を購入します。 | 一般的な総合書店から、特定の専門書のみを扱う書店など、さまざまです。特に、現在は販売されていない「古本」を扱っている場合、思わぬ発見ができます。 |
その他 | 各企業のショールームや、展示会などが代表的です。 | 無料・有料が混在しています。 パンフレットや商品説明書などは、貴重な情報源となることがあります。 |
上記のような場所に情報を収集しに行くわけですが、1つの場所に全ての情報があるわけではありません。色々な場所から集めた様々な情報は、分析の段階でまとめていくことになります。
多くの情報の中から、必要な情報だけにして収集します。一見、関係のない情報も有益な場合があるので注意は必要になりますが、基本的には目的に合わせて情報を取捨選択します。
そこで、必要な情報だけをうまく抽出することが出来れば、時間の節約にもなり効率的です。
例えば、「WEB検索を上手に行う方法」というキーワードでWEB検索を行うと、様々な記事が出てきます。
図書館に行く前に、WEB上で必要な情報を決めておくのも有効です。例えば、国会図書館では「国立国会図書館オンライン (NDL ONLINE)」というサイトで事前に検索しておくことをお勧めします。
上記のように、いくつかのコツや方法がないわけではありません。
しかし、経験や慣れがものをいう部分でもあります。
普段から気を付けているだけでも違いは出てきますので、心掛けてみてください。
WEBが発達して、誰でも簡単にできるようになった現状分析 (と情報収集) ですが、膨大な量の情報に圧倒されたり、結果として無駄になってしまった作業に多くの時間を取られたり、という失敗もよく耳にします。
また、地味で目立たない作業なので後回しにされ、結果的におざなりになってしまった、という事も少なくないのではないでしょうか?
効率的に行うには、コツや慣れも必要です。
特に大きな課題に対する企画書や計画を立案する場合には、外部委託をすることも一つの方法です。
それで余った時間を企画立案に充てて、より充実した内容にすることも可能です。
外部委託ならば、情報収集にとどまらず分析まで行ってもらうことも可能で、その点でも効率化ができると言えます。
もちろん、コストがかかりますので、ケースバイケースで検討すると良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。
企画書や提案書を魅力的なものにするためにも、実行可能な戦略を立案するためにも、しっかりとした現状分析は欠かせません。
また、フレームワークを駆使し、見栄えの良い資料を作成したとしても、中身であるはずの情報が薄いものであれば、読み手から見透かされてしまいます。
そして、誤った情報に基づいた計画は、どんなに魅力的であっても砂上の楼閣です。
網羅的、かつ効率的な情報収集を行い、しっかりとした現状分析を行った上で、企画や計画を立てて行っていただきたいと思います。
参考情報:公的統計とは?
公的統計とは、行政機関、地方公共団体又は独立行政法人等が作成する統計です。
時間、費用、人等の制約から、民間企業や個人では国全体の状態や活動を表す統計は難しいため、国全体を表す統計の多くは公的統計になっています。
公的統計の役割は、公共の利益の為に必要な情報を提供する事です。
統計法という法律に基づいて作成されています。
◆基幹統計と一般統計
公的統計の中核をなすものとして、重要度が特に高い統計を基幹統計と呼びます。
具体的には、国勢調査による国勢統計、国民経済計算 (GDP統計)、次のいずれかに該当するものとして総務大臣が指定するものです。
① 全国的な政策を企画立案し、又はこれを実施する上において特に重要な統計
② 民間における意思決定又は研究活動のために広く利用されると見込まれる統計
③ 国際条約又は国際機関が作成する計画において作成が求められている統計その他国際比較を行う上において特に重要な統計
最近では、この基幹統計の信頼性が揺らぐ事件が起きていて、話題になりました。毎月勤労統計の問題に端を発した問題で、国の56ある基幹統計 (2017年4月1日現在) のうち22統計に調査の誤りなどがあった問題です。
基幹統計でない公的統計は、一般統計と呼ばれます。省庁が実施した調査報告書など、様々あります。行政上必要な情報は調査されます。その結果は、報告書として書籍にまとめられていたり、HP上で閲覧可能になっていたりします。中央省庁では、審議会などが組織されて、そこで調査報告書を出している場合もあります。
公的統計は、総務省統計局や、e-stat等が入口として便利です。
それぞれ、基幹統計を作成する統計調査を基幹統計調査、一般統計を作成する調査を一般統計調査と呼びます。
実施方法、報告方法等は細かく統計法に規定されています。
◆調査統計・業務統計=1次統計、加工統計=2次統計
統計の作成方法により、種類が分けられています。
調査票に回答を記入する実地調査、つまり統計調査と呼ばれる方法を経て、その結果を集計したものが、調査統計です。国勢調査、経済センサス、労働力調査、国民生活基礎調査、学校基本調査、等があります。
行政機関が指揮命令系統や法律に基づく規制を通じて、又は政策上の要請により、主に業務遂行の結果を知るために収集・保有する各種データを集計するのが、業務統計です。人口動態統計、貿易統計、建築着工統計等があります。
業務統計は、制度の適用が強制か任意か、によって性格が大きく異なります。
これら、2つの統計は、元々のデータを収集する調査、集めたデータを集計した統計という事で、1次統計とも呼ばれます。
調査統計や業務統計、つまり1次統計を加工したものは、加工統計と呼ばれます。加工統計は、1次統計をもとに作成されるので、2次統計とも呼ばれます。
公的統計は民間や個人でも利用できますので、加工統計は民間や個人も作成できます。加工統計の中で、行政機関、地方公共団体、又は独立行政法人等が作成したものは、公的統計となります。
国民経済計算 (GDP統計)、消費者物価指数、鉱工業指数等があります。
◆世論調査
統計調査以外に、内閣府による世論調査もあります。統計調査は、統計法に沿って客観的な事実を調査します。世論調査は、統計法が適用されない調査です。意見や意識を調査します。政府の施策に関する国民の意識を把握する目的で行われます。
様々なテーマで実施されているので、目的に合うテーマがあるか、探してみると良いでしょう。
ビジネスでの調査なら総合調査のトクチョーへ
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